高齢者に対する経口NSAIDsの投与に関するアンケート結果についての一考察

摘要

1950年の日本人の平均寿命は男性が58．0歳，女性が61．5歳である。2008年に発表された2007年の日本人の平均寿命は男性が79．19歳，女性が85．99歳である。60年たらずの間に男性は21．19歳，女性は24．49歳も平均寿命が延びたことになる。　高齢社会対策基本法（平成7年法律129号；平成7年11月15日公布，平成7年12月16日施行）に基づき，平成8年から毎年政府が国会に提出している年次報告書の平成20年度の報告を参照すると，1995年より日本は，アジアで最も65歳以上の高齢者の対人口比率が多い国となり，2005年より世界で最も高齢者の対人口比率が多い国となった。我々医師は，このような社会の人口構成の変化に対して認識が十分ではない。高齢化社会を迎えて，我々医師は高齢者に対して適切な医療をどのように提供していくのかを考える必要がある。