米の食味と機能性および食品素材化技術Ⅱ: コエンザイムQlO強化米の作出

摘要

アメリカを中心に世界各国で生産、販売されている遺伝子組換え作物の総耕地面嘩は、2004年度には8，100万haに達しており、日本の国土総面積3，780万haの2倍以上となっている。 一方、わが国においては、消費者の遺伝子組換え食品への懸念は根強い。 しかし穀物の多くを海外からの輸入に頼るわが国において、遺伝子組換え作物は既に身近な存在になっていると思われる。 例えば95％を輸入しているダイズは、その75％をアメリカから輸入しているが、2003年にはアメリカのダイズ全栽培面積の81％が遺伝子組換えダイズとなっており相当量の組換えダイズが輸入されていると推察される（単純計算だと312万トン）。 またハワイでは、2003年には全パパイヤの90％が遺伝子組換えパパイアとなっている。 遺伝子組換えパパイヤは輸入されていないが、ハワイへの旅行者にとっては身近な果物である。