推論とAIプログラミング

摘要

人工知能(AI)の近年の流行の中心にある技術が機械学習(machine learning: ML)であることは間違いない.しかし学問領域として見たときのAIではML はAI研究の一分野に過ぎない.ML研究においては知識(knowledge)は補助的な存在であり,パ夕—ン認識が中心的タスクとなる.逆に知識に焦点を当てたAI研究が古くから存在しており,数多くの研究成果が生み出されてきた.こうした研究のうち,知識を表現するための知識表現と知識を利用するための推論に関する研究は,1989年に第1回の知識表現と推論の原理に関する国際会議(International Conference on Principles of Knowledge Representation and Reasoning)が力ナダ? トロントで開催されて以降,特にその原理を追求する研究がまとめて扱われることが多くなり,知識表現と推論(Knowledge Representation and Reasoning: KR&R,後に略してKR)と呼ばれるょうになった.