キーワードは『協働』: 人·ロボットそれぞれの強みを活かす活用方法が成功の鍵。安全性と生産性の両立。IDECグループが提案する「協調安全ロボットシステム」

摘要

協働ロボットの出現により，ロボットを使用した生産システムは大きく変化することとなった。すなわち，リスクアセスメントに基づいた安全方策を講ずることで，柵などで作業領域を分断することなく人とロボットが協調·協働することができ，稼働率を下げずに安全性を確保することが可能となってきている。具体的には，欧州が中心となり生み出された国際規格ISO 12100等の，機械安全の基本概念として普及してきた「物理的／時間的な隔離」を中心とした安全確保（Safety 1.0）に加え，人とロボットが同じ作業空間で協働しながら安全を確保し，限りなく機械を止める必要のない生産を可能とする「協調安全」（Safety 2.0）の概念を新コンセプトとした生産システムの導入が進hできている。IDECグループでは，このような潮流に対応した，図1に示すコンセプトに基づく安全に安心をブラスした「協調安全ロボットシステム」を推進している。