ィソフラボンァグリコンが豊富な仙台味噌を目指して

摘要

伝統的発酵食品である味噌の生産量は年々減少してお り，宮城県内で製造される仙台味噌も同様の状況にある. その理由として和食離れや減塩志向に加え大手企業との価 格競争があげられる.県内味噌メーカーでは，味噌汁用の 味噌に加え味噌加工品や業務用加工品を製造し消費拡大に 向けた取組みを続けている.赤色系辛口味噌に分類される 仙台味噌は，米味噌の中では大豆の割合が高いことから大 豆由来のィソフラボン類が多く含まれている.味噌に含まれるイソフラボンは熟成中に麹の；8-グルコシダーゼによ りァグリコンに加水分解されるが。，ァグリコンは配糖体よ りP及収性がよく生理活性も期待できるといわれている.そこで，筆者らは健康志向に応える製品の1つとして， ァグリコン豊富な仙台味噌を作れないかと考え.イソフラ ポン配糖体を積極的にァグリコンにする製造条件を明らか にすることを目的に，共同研究を実施した.本稿では，仙台味噌等の市販味噌のィソフラボン類の現状調査，麹の beta-ゲルコシダーゼ活性測定法の検討，生産規模での仕込み 試験による検証について紹介する.