高龄者らの食料品べの アクセス状況に闢する現状分析

摘要

農林水産省(農林水産政策研究所)は、平成ニ+ニ年度に開始した消費者III.ズの変化に対疝した食品サブライチェ—ンの再編に関するプロジェク卜研究の環として、食料品ァクセス問題の現状を分析し、その結果を公表した。以下にその概要を紹介する。日本では、高齢者の増加、食料品店の減少の状況の下で、いわゆる「フ—ドデザ—ト(食料砂漠)」、「買い物難民」、「買い物弱者」問題が顕在化しつつある。このような高齢者らが食料品へのアクセスに不便や苦労がある状況を「食料品アクセス問題」と定義し、この問題への対応方向の検討を目的として、不便や苦労の要因とその地域間比較、客観的な食料品店までの距離の現状、不便や苦労を軽減するために必要な取り組みを分析した。それぞれの分析に対応する手法として、①高齢者に限らず大都市郊外団地、地方都市旧市街地、農山村の三地域の住民に対する意識調査、②国勢調査と商業統計のメッシュデ—タを利用した全国レべルでの消費者と食料品店の距離の分析、③全国市町村に対する意識調查を行った。