わが国における最近のHACCPの取り組みの現状とそれを踏まえた中堅中小食品企業におけるHACCP導入の技術課題

摘要

わが国のHACCPは、その主とするものは、1995年5月24日に食品衛生法および栄養改善法の一部を改正する法律（法律第101号）が公布され、食品衛生法第7条の3に『総合衛生管理製造過程』として導入された制度である。本制度は、翌1996年5月23日より施行となり、同日に食品衛生法施行令等の一部を改正する政令（政令第109号）により、乳、乳製品と食肉製品が本制度の政令指定業種の第1号として指定され、同時に食品衛生法施行規則等の一部を改正する省令および乳および乳製品の成分規格等に関する省令の一部改正（厚生省令第33号）により、その指定業種の『承認基準』と『食品衛生上危害の原因となる物質』が規定された。 その後、同様に政令で適用業種が指定され、省令で承認基準と危害が規定され、1999年3月現在、乳、乳製品、食肉製品、容器包装詰加圧加熱殺菌食品（レトルトパウチ、缶詰食品）、魚肉練り製品の4業種が総合衛生管理製造過程の承認制度の対象業種となっている。 さらに近日中に清涼飲料水の政令指定が予定されており、これを加えると5業種となる。