飼料作物のフザリゥム系かび毒の発生とその対策一はじめに一

摘要

飼料作物のかび毒は従来大きな問題であるが，近年特に気 候温暖化に伴う気温上昇や多雨により，穀実上でかびが発生 し，かび毒（マイコトキシン）が検出される事例が多くなつてきている。中でもフザリウム（尸MflWMW)属菌は，家畜へ重大な健康被害を引き起こすデォキシニバレノール（DON), フモニシン（FUM), 二バレノール（NIV),ゼァラレノン (ZEA)等のかび毒を産生する糸状菌として大きな問題とな る。特にDONは生後3か月以上の牛に給与される飼料で 4ppm,家畜等（生後3か月以上の牛を除く）に給与される飼 料でlppm. ZEAは家畜に給与される飼料でlppmの暫定 許容値が農林水産省により設けられており，汚染飼料の流通 は厳しく規制されている。