セルフレぺリング材の不具合発生からみたコンクリート床下地表層部品質の評価方法 その3 SL材に発生するひび割れと床下地の表層部品質との関係

摘要

近年、工期の短縮や工費の削減に伴う施工労力の低下、あるいはフレッシュ時の特性が通常とは大きく異なり上面仕上げ作業がしにくいコンクリートの使用などの影響で、コンクリート床下地の表面精度を確保するのが困難になってきており、これを補う目的で、コンクリート床下地上にセルフレベリング材(以降、"SL材"と記す)を施工する事例が増加している.しかし、表雇部品質の悪い床下地上に施工されたSL材には、後日ひび割れ，剥離などの不具合が発生し、問題となる事例が多く報告されてきている.このような問題を未然に防ぐためには、床下地の表層部品質とSL材に発生する不具合の関係を明らかにし、SL材に発生する不具合を事前に予測できる枠組みを整備する必要がある.