CPT-11とCDDPによる肝動注化学療法が奏効した胆管原発内分泌細胞癌術後再発の1例

摘要

要旨症例は77歲，女性。下部胆管癌の診断で脬頭十二指腸切除を施行した。免疫組織化学的検査で胆管原発の内分泌細胞癌と診断された。gemcitabineによる全身化学療法を施行したにもかかわらず，術後6か月目のCTで多兖肝転移，リンパ節転移が明らかとなった。全身状態が不良となったため，CPT-11(40 mg/body)とCDDP (20 mg/body)の肝動注を2 週に1回継続した。腫瘍マーカーは正常化し，腫瘍縮小効果は肝転移のみならず，リンパ節転移にも認められた。胆管原発の内分泌細胞癌は予後不良とされている力s,自験例は化学療法による治療の可能性を示す1例であると考えられた。