ガスによって新たな自転状態に入る彗星

摘要

41P/タットル•ジャコビニ•クレサーク彗星の自転速度の急減について、メリーランド大学カレッジパーク校のD. Bodewits氏らが報告している。(ネィチャー7687号) 彗星の脱ガス醫、彗星核の自転状態を変えるトルクを生じることがあり、こうした変化は、彗星の進化や寿命に影響を及ぼす。もし、このトルクによって自転速度が、向心力が核の物質強度を超える程度にまで増大すれぱ、彗星が破砕する可能性がある。自転を遅くするトルクは自転状態を不安定にする可能性があるが、トルクが持続すれぱ核はやがて新しい方向を向き、自転速度は再び増大し得る。シミユレーションでは、彗星の大半は、自転状態が急激に変化する短い段階を経て、その後長い時間をかけて徐々に変化が生じることが予測されている。