小型自律飛行機による植生観測手法の構築

摘要

リモートセンシングによる植生観測の分野では，有人航空機や人工衛星によるものが主体である．しかし，限られた地域を対象に頻繁な観測を行う際には，コストや運用性の問題が大きくなる．そこで，本論文では，低コストで運用が容易な，小型の自律飛行機（UAV）を用いた植生観測システムを提案する．本システムでは，小型UAV に可視·赤外カメラを搭載し，自律飛行により取得した空撮画像を用いて，観測区域全体のモザイク画像を生成，植生指標の算出が可能である．また，本システムの実用性を確認するため, 広島県北広島町の八幡湿原において，観測試験を複数回実施した．