リスク基準による設備管理のためのリスクの評価とマネジメント: 第11回 リスク分析方法の概要-7(リスクの算定と評価)

摘要

毒性、あるいは可燃性、爆発性を有する化学物質を例にとると、リスクは2つの構成要素である機器からの「漏えい確率」と「漏えいした場合の影響の評価」を組み合わせる事で算定できると述べてきました。また前号まで、影響度の推定のための拡散濃度分布や物理的影響の計算方法について解説してきました。今回は、計算された物理的影響を「影響度」に換算するために用いられる人体や設備に対する影響の限界を定めるための閾値について解説し、これを発生頻度と組み合わせる方法を紹介したいと思います。