プラントの防災とリスクマネジメント：設備安全リスクアセスメントによる安全対策＜リスクを用いた設備安全性の評価と安全対策の立案＞

摘要

日本の製造設備は、高い安全基準を満足するように製作·運用されているが、それでも、事故が発生した場合の社会的責任は問われることになる。 近年、製造設備の老朽化に伴い、従来では考えられなかった様な事故が経験されるようになり、製造設備の安全は、自己責任において必要十分なレベルで管理しなければならないとの認識が高まりを見せている。 それでは、このとらえ難い設備の安全性を適切に評価し、安全の強化が必要な部分を洗い出し、経済的な対策を講じ、これらを合理的に管理するにはどの様にすればよいだろうか。 この様な設備安全上の課題に対し、千代田アドバンスト·ソリューションズ㈱では、プラントエンジニアリングで培った設備安全技術に対する知見をもとに、安全レベルをリスク（事故発生時の過酷度×事故発生頻度）で評価し、合理的かつ経済的に安全管理体制を強化する設備安全リスクアセスメントを実施し、お客様の保安体制の強化支援を行い、実績を上げている。 本報では、設備安全リスクアセスメントの動向を踏まえ、弊社の行う設備安全リスクアセスメントの要点、メリット、実施手順及び内容について紹介を行う。