花きにおけるゲノム、マーカー研究の現状と展望

摘要

近年，植物育種や分子生物学分野において，ゲノム、マーカー研究がめざましい発展を遂げている．とくに，イネ，ムギ，ダイズなどの主要作物やシロイヌナズナなどのモデル植物においては，ゲノム研究が大型化，国際化して急速に進行し，ゲノム情報が日々充実している．また，mAマーカーを利用した連鎖地図の作成と，量的形質遺伝子座（quantitative trait locus：QTL）のマッピング，有用遺伝子に連鎖した選抜マーカーの同定，マーカー選抜による実用品種の育成などの研究が，主要作物や野菜，果樹などで活発に行われている．