川下から--宮崎県の中国へのスギ輸出の取組み--

摘要

宮崎県は，森林面積が県土の約76％（約59万ha）を占める全国有数の「森林県」であり，早くからスギを主体に拡大造林に取り組hだ結果，森林面積の6割にあたる約36万haが人工林となっている。 　 しかしながら，住宅着工数の減少による木材需要の落ち込みなどにより，長期にわたって木材価格が低迷していることから林業の採算性は悪化し，経営意欲の減退により林業離れが進み，山村地域の高齢化、過疎化の進展とあいまって森林の持つ多面的機能の低下が懸念されるなど，本県の森林林業をめぐる情勢は依然として厳しい状況にある。