工程ごとに見る「金属部品の樹脂化」の要点 最終回 金属部品の樹脂化適用事例、今後の動向

摘要

第1回で概説したが、環境問題対策、製品の軽量·小型化、低価格化などの顧客ニーズに対応するため、金属部品の樹脂化の加速が不可欠になっている。金属部品の樹脂化においては、単純に剰犬、材料の置き換えだけでは機械的強度、耐熱性などが満足できないことは、第2回の樹脂化設計のポイントで述べた。しかし、現状は依然として厳格な要求仕様を満足させるべく、高価な樹脂材料の選定、厚肉設計の検討、成形法の選定を行い、多少のオーバースペックでもマージンとして捉えて樹脂化を推進していると考える。一方、要求仕様の見直しにより、実用上問題のない範囲で金属部品の樹脂化が可能になり、金属部品の樹脂化検討·実用化が急速に進められている。このような状況のもと、自動車·自動車部品、情報機器メーカーなど、さまざまな業界で樹脂化を積極的に推進している。ここでは、自動車部品、光学機器、情報機器、治工具の適用事例について紹介する。