術前放射線化学療法によりCR（Ef.3）が得られ完全切除可能であったPancoast腫瘍の1例

摘要

症例：60歳，男性。 右肩痛　 右上腕内側のしびれを主訴こ近医受診。 精査てPancoast腫瘍の診断の下,手術目的に当院紹介となった。 胸部CIでは右肺尖部に約5cm大の腫瘤を認め，胸壁への浸潤を認めた。 術前放射線化学療法CCRT（RT：40Gy/20Fr，cisplatin：CDDP＋etoposide：ETP）を施行した後，右上葉切除術（ND2a）＋胸壁（第1-3肋胃）Th1合併切除術を施行した。 術後病理組織ては，肋間筋　 骨膜にかけて器質化が高度にみられたが生きている癌細胞は認められなかつた（Ef 3）。 術後化学療法を追加施行後退院となった。 現在術後1年になるが再発は認めず列来経過観禁中である。 今後は新規抗癌剤も含めた最適な化学療法regimen決定のためのRCTが必要と思われるが，CCRTはPancoast腫瘍に対する標準治療となる可能性がある。