シモンと腎摘出術

摘要

ダスタフ.シモン（1824-1876)(写真1)はフラ ンクフルト.アム'マインの少し南にあるダル ムシュダットの出身で，ギーセン，ハイデルべ ルグ大学で医学を学んだ.スパイ口 メータ一に よる肺内空気濃度の研究によって学位を取得， しばらく軍医を務めた後，パリに行った.その 頃，パリはドィッの若い外科医達のあこがれの 地であった.さて，当時，助産法はあまり発達しておらず； 分娩の際に生じた傷がもとでしばしば膀胱膣瘻 を来たした.患者は異臭を放ち周酒の人々に嫌 がられ，場合によっては伝染病患者のように病 院に隔離された.このような状況下でフランス のジョベールドランバルは最初の膀胱膣瘻の手術に成功する.