レスキューロボットシステム開発最前線とレスキュー隊員による想定訓練

摘要

1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災では6400名以上の尊い命が奪われた。 最近でもスマトラ沖地震の津波による大惨事，新潟中越地震，福岡や東北での地震と自然災害が頻繁に起こっている。 また，今後30年の間に我が国の太平洋岸で，いわゆる南海·東南海地震（M8.1～8.5）が起きる確率は40～60％，宮城沖地震（M7.5程度）は98％とされている．これらの海底地震は大きな津波を発生させ沿岸部に甚大な被害をもたらす可能性がある．首都圏のどこかで直下型地震（M7程度）が起こる確率は70％とされている．さらに，チェルノブイリの原子力発電所の事故やJCOの放射能事故やJR尼崎での列車脱線事故などの人為的ミスによる災害，地下鉄サリン事件やニューヨーク世界貿易センタービル破壊テロ，最近ではロンドンの同時爆弾テロなど人為的なテロ災害も後を絶たない。 これらの災害現場に人が入ってレスキュー活動を行うことは，二次災害が発生する危険性があり，極力避けなければならない。