会社の新年度とエコロジー工学

摘要

3月から4月にかけての年度替わりは人事異動の季節である。 従業員が5千人を超える護さんの会社では，毎年100名以上が職場や職務を変わるが，転勤をともなう勤務地の移動は数人に過ぎない。 共働きが多いから，生活基盤の大きな変化をともなう転勤には抵抗が強く，転勤するくらいなら会社を辞めるという人が多いからである。 家族の帯同が困難な場合，以前なら単身赴任する人がほとんどで，それを当然とする考えが会社にも個人にも強かった。 しかし2020年には人材の流動化が進んでいるので，個人の生活を犠牲にする転勤よりも，人材が必要になった場所で新たに採用する方法が優先している。 どうしても転勤が必要で単身赴任が避けられない場合は，会社は給与の3割にも達する単身赴任手当てを支給するだけでなく，週末に自宅を往復する旅費も負担しなければならない。