S状結腸膀胱瘻に対する腹腔鏡下膀胱部分切除4カ月後に膀胱破裂をきたしたクロ一ン病の1例

摘要

クローン病（Crohn's disease)は，非連続性に分布す る全層性肉芽腫性炎症や瘻孔を特徴とする消化管の慢 性炎症性疾患であり，消化管のどの部位にも病変を生 じうる.消化管膀胱瘻はクローン病患者の1.7? 7.7%に発生するが,保存的治療により制御できな い場合には手術療法が選択される.今回われわれは， クローン病によるS状結腸膀胱瘻に対して腹腔鏡下S 状結腸切除術+膀胱部分切除術を施行したところ，4 カ月目に膀胱破裂をきたした症例を経験したので報告 する.