気管支喘息治療のEBM システィニールロイコトリエン受容体拮抗薬

摘要

気管支喘息の病態の発現に，ケミカルメディエーターとしてシスティニールロイコトリエン（Cysteinyl LTs：CysLTs）はきわめて重要な役割を果している，近年，CysLTsのレセプターがクローニングされ,臨床的に使用可能な拮抗薬が開発されたことによりこの分野の知見は飛躍的に増加している．LTの合成，代謝ならびに生理·薬理作用，および受容体についての最近の知見を概説し，わが国を含めた世界各国で臨床応用されたCysLTレセブタ一拮抗薬（CysLTRA）の小児気管支喘患治療上の位置づけと現時点での考えかたについて述べた.CysLTRAは抗喘息薬として新しいカテゴリーの薬剤であり，EBM（evidence based medicine）に基づいたその使用方法の確立が急務である．