ナノ，マイクロテクノロジーと食品生体と食品のナノ計測－走査型ブロープ顕微続による解析手法

摘要

生体は、ナノメートルサイズの様々な分子、タンパク質、DNA、脂質、糖鎖およびそれらの複合体から形作られている。 生体組織の構造は、それらがもつ機能と密接に結びついており、ナノレベルの構造解析は、様々な生命現象を解明していくための有効な手段となっている。例えば、タンパク質の立体構造解析から、ヒトやイネなどのゲノム解読で得られた膨大な数の未知遺伝子の機能を推測する試みとして、「タンパク3000」などの大規模研究プロジェクトが進められている。 一方、食品分野においては、ナノレベルの構造の計測はまだ端緒についたばかりであるが、それぞれの食品の性質や機能性を探っていく上で、微細構造計測の重要性は高く、今後、食品のナノレベル計測の必要性は高まっていくと思われる。