多様な都市農村交流、連携による都市と農村の再生

摘要

私は，山梨県と長野県との県境の山里，山梨県北杜市 に住んでいる。北杜市は，平成の市町村合併によって，近隣の8町村が合併して5年前に生まれた市である。山々がたいへん美しい地域で，日本100名山のうちの3みずがきやまつ，八ケ岳，甲斐駒ケ岳，瑞籬山が連なる，山好きの方 には，たまちない魅力がある地域である。一方，北杜市は，8町村の合併により面積は大きくな り，人口も5万人規模となったが，依然，過疎地である。 またこの北杜市に，武田信玄の隠し湯で有名な増富ラジ ゥム温泉がある，増富という地域がある。この増富は， 北杜市の中でも最も過疎化が進んでしまつた地域で，い わゆる限界集落となってしまった地域である。限界集落 とは，高齢化率が50%を超え，もともと地域にあつたお 祭りなどのコミュニティ活動の運営も危ぶまれてしまう 地域のことである。ちなみにこの増富地域は，高齢化率 62%,耕作放棄率62%いう状況である。今から数十年前， 昭和30-40年代，增富は人口が2,500人いたぞうだが， 現在は，600人まで人口が減少してしまった。