Penicilliu herquei IFO 4674株の生産するキシラナーゼの精製と性質

摘要

バイオマスエネルギーとは，生物体を構成する有機物を利用するエネルギ一のことである．地球上には，約2兆トンのバイオマスが存在しており，これは石油．石炭の埋蔵量に匹敵するほど膨大なもので毎年約2000億トン（太陽エネルギーの約0．1％）が生産されている．人類は数千年にわたり，セルロ一スを主成分とする植物級経性物質を，薪などの燃料をはじめ建材，衣料，紙などに広く利用してきた．その後，バイオマスは石油や石炭などの化石燃料に取って代わられたが，これらの化石燃料の有限性が認識されるにつれ，エネルギー資源として再び注目されている．特に世界的な食糧危機，エネルギー危機が叫ばれる中でバイオマスの中でも最も多量に存在し，かつ食糧とも競合しないセルロース性物質が重要視されている．