分析化学の基本操作について思うこと

摘要

最近の機器分析の発達は目覚ましく，企業等における実用分 析（ルーチン分析）への適用をかなり意識しており，JIS H1101 :2013 (電気銅地金分析方法）への直接ICP質量分析 法の採用など，最終測定手法のかなりの部分が相対分析法に移 行している。また，昨今の新任分析技術者は，ITの発展によ り日常的にデジタル機器に馴染んでいるためか，コンピュー夕 へのアレルギーはほとんどなく，分析装置のソフトウェアに早 く慣れて業務を遂行できるケースが多いが，逆に滴定法や重量 法などのSI単位系を基準とする絶対分析法に接する機会が少 なくなっている。