プルトニウムの沸騰型軽水炉への 直接代替利用について

摘要

プルトニウムを軽水炉（沸騰軽水型）へ直接代替利用する場合の問題点を核，熱，水力学的解析に より明らかにしている.はじめにプルトニウムの熱中性子炉への種々の利用方法について説明し，っ いで，最近の大型商用沸縢軽水炉へのプルトニウム直接装荷の可能性，ならびにその時に起る燃料チ ャンネルに対する設計変更の仕方にっいてのベ，またその場合，注意すべき核，熱，水力学的問題点についてふ^/ている.nそれによって次のことが結論されている.まずプルトニウムの利用方式であるが'これは（1） 直接代替利用，(2）専焼炉利用，(3）増殖炉利用，(4）連用系(5）Pu+Th系の5っに大別さ れる.また大型商用沸縢軽水炉へのプノレトニウム直接装荷の技術的可能性は充分にあって，その場合 燃料チャンネルは次のように設計変更する必要がある丨「プルトニウム装荷格子のボイド反応度が基 準格子（ウラン装荷の格子）のそれにできるだけ近くする必要から，体系の減速度を若干高める必要 がある.すなわち軽水対燃料原子数比を若干高める.そのさい燃料の有効発熱面積は下げてはならな い.この条件を滴す燃料格子は，基準格子を7x7 array として，その格子をまず8x8arrayと変更する.ただし8x8 arrayへの変更は燃料の有効発熱面積を等しいとしておこなう.その後 燃料棒を若干太くする.燃料棒を若干太くするのは冷却材出口近傍においての出力ピーキングを低く させる計らいである.」nこのような設計変更により，プノレトニウムの直接代替利用が可能で'また経済的にも決して適色の ないものである；とが結論づけられている.