途上国のための栄養教材の開発の試み －ザンビア低所得者居住区ンゴンペコンパウンドの母子用教材の事例－

摘要

我々は，開発途上国の1つであるザンビア共和国の低所得者居住区（ンゴンペコンパウンド）で，現地細織SCDP（Sustainable Community Development Program（以下，SCDP）が行っている栄養改善教室の指導プログラムの中で，栄養教材を提供しながら栄養教育に協力している。 ザンビアでは栄養教育に用いられる“食品群”の分類は3群であり，これを基に教材を作製した。 母親や子供に受け入れられやすいイラスト入りを用いるなど，絵を見て判断できるようなものを中心にした。 これらを活用することにより，母親と子供がともに楽しみながら食品、栄養に関する情報、知識が得られることや，親子間の共通な話題が日常生活になじみやすく，さらに，これらの情報、知識が各家庭から地域に拡大することが，地域の意識向上につながると想定している。