ネコ: 配偶行動と生態

摘要

私たちは，九州の北，玄界灘に浮か ぶ島の一つでネコの調査を行っている。 この島のネコの個体群の調査は，九州 大学理学部の生態学研究室が以前から 行ってきたものである。調査では，ネ コの個体を識別し（毛色などにより識別しに くに個体，たとえば同じ単一色の個体が複数にる 場合などは標識を付けるなどしている），体の大きさなどの基本的な量を測定するとと もに，ネコの位置やさまざまな行動を 記録する調査を行ってきた。ネコでは (調査地の状態にもよるが)，他の哺乳 類に比べて，多くの行動をすぐに観察することができる。甚本的な個体の識 別ゃ調奄に加えて，時期により個体が どの場所にふんをするか（また，ふん の上に土などをかけようとするカゝ）とにつた調査も行つてきた（図1)。