新未知への群像 科学者が語る自 横のものを縦に 小さいことはよいことだ

摘要

1976年頃、光ファイバの伝送損失がlμmよりも長い波長で次第に小さくなるだろうということが予想された。しかし、長波長帯には半導体レーザがない。GaInASP系のレーザが長波長で動作するということがわかり始めた。いくつかの研究機闋において、1.3μm波長での動作のデータも出始めた。1977年頃になるが、そういう結晶成長とデバイスの研究をやりながら、それまでのレーザにちょっと不満を感じていた。それはなぜかというと、ほとんどのレーザが、クリーブといって結晶をへき開して作るので、大量に同じものを作るわけにはいかない。そのために考え出されたものの一つが、分布帰還型(DFB)レーザである。これは、回折格子を使ってレーザをつくるので、へき開をしなくても、ともかくレーザが得られる。もう一つはエッチンダレーザで、これはファブリ・ベローの共振器をエッチングの技術を使って作るので、へき開なしでできる。