2型糖尿病患者に特有ゲノム構造多型を発見

摘要

東北大学大学院医学系研究科/代謝疾患医学コアセンターの片桐秀樹教授らの研究グループはこのほど、2型糖尿病で高頻度に認められるゲノム構造多型を新たに2カ所発見、さらに、以前の研究で同グループが糖尿病と関連することを報告した別の部位のゲノム'構造異常を持つ患者は、この2カ所の異常を併せ待つことが多く、3カ所すべてに異常を持った場合、極めて糖尿病になりやすいことを突き止めた。糖尿病患者は、わが国で800万人以上、予備軍まで含めると2000万人に達し、その大多数を占める2型糖尿病は国民病ともいわれている。2型糖尿病は生活習慣に加え、家族内での発症が多いことから遺伝因子も大きくかかわることが知られているが、これまでの多数の研究では、発症リスクが最大で-も1.4倍程度と非常に低い1塩基遺伝子多型しか発見されておらず、"糖尿病体質"を説明する決め手に欠けていた。