現場の厳しい現実研究者に危機感

摘要

日本の基礎研究から突出した成果が生まれなくなり、多様性も失われつつある。2016年度から始まつた第5期科学技術基本計画の3年目(18年度)時点で、多くの研究者が日本の研究力低下に危機感を抱いている。科学技術•学術政策研究所が、16年度から毎年実施しているNISTEP定点調査2018で明らかになった。自由記述の中には「外部資金の獲得に失敗したため、今年度は私費(子供のための積み立てや学資)を投入し、次に落ちたら研究を諦める」(女性准教授•理学)といった内容も見うれ、研究現場の厳しい現実が垣間見える。