抗体を蛍光免疫センサーQ-body 化可能なタンパク質 PM Q-probe による各種バイオマーカーの測定

摘要

クエンチボディ（Q-body）は,抗体の抗原結合部 位付近に蛍光色素をタグ付けした蛍光バイオセンサー である1)。色素の蛍光は,抗体の可変領域に存在する トリプトファン残基によって消光され,抗原が結合す ると色素が抗体外に移動することで解消される。Qbody は,抗体Fab 断片または一本鎖可変領域断片(scFv)のいずれかのN 末端にタグ配列を導入し,蛍光 色素で標識することにより組換えDNA 技術を用いて 調製されてきた。しかし,組換え抗体の作製には時間 がかかる上に,構築したQ-body の性能は必ずしも予 測できない問題があった。 そこで今回我々は,多くのIgG 抗体を免疫センサー に変換しうる,抗体軽鎖結合タンパク質Protein M 2)を用いた消光プローブ(PM Q-probe)を構築した。