プロセス安全事故の経験から学ぶためのロジックツリー 解析結果の活用

摘要

プロセス安全管理(PSM; Process Safety Management)は、 定期的な（最低5年に1度）プロセス危険度解析（PHA： Process Hazard Analysis）による新たなハザードの同定と、 変更管理（MOC: Management of Change）による防御階層 を含めた対策の更新によって、ライフサイクルを通じた安 全の仕組を提供している。この仕組みが機能するために は、PHA が新たなハザードシナリオを導出することが不 可欠であり、そのためには、一定の期間に起きた事故の 経験を事故情報として、次回のPHA に初期事象や伝播 経路としてフィードバックする必要がある。しかし、プロセ ス産業における多くの事故が、過去の事故と同等の原因 によって引き起こされているといっても過言ではない。