観光資源の評価と活用に関する研究Ⅲ:七尾市能登島地区を事例として2

摘要

本研究は，能登島のリゾート観光地化に向けた研究の第二報である。前稿ではアンケート調査及び関心度調査の分析によって能登島のリゾート地としての可能性の是非を検討した。今回はリゾート観光地化に向けた具体的な提案を行うことを目的とする。研究の流れは次の通りである。①関心度調査結果をふまえて能登島の観光ターゲットの絞り込みを行う（前稿参照）。②観光資源評価調査の結果をふまえて作成した指標（図1）を基に各ターゲットの観光対象(attraction)2)を設定する。③設定した観光対象を再度具体的な条件と照らし観光対象を検討する。能登島の観光資源へ興味を示す年代/性別（図2）を観光ターゲット（ a~d）に設定した。各観光ターゲット毎に興味のある観光資源を線で結び視覚化し各観光対象の特徴を表すタイトルを付した（図3～6）。観光対象を，地理的条件に照らして不利な観光資源を観光対象から除外し，地理的に有利で且つ観光対象の傾向に類似した観光資源を加えるという操作を行うことで最終的な観光対象の構築を図った。