クルマはかくして作られる 第105回 インテリアの設計と生産②インパネ本革張り篇

摘要

今さらながらのインパネ小史を一席。戦前戦後のクルマのインパネは、プレス成形した鋼板パネルを車体に溶接した構造が多く、メーターやラジオなどの装備はそこに直接装着していた。インパネの化粧材はパネルの表面に装着するというのが設計概念で、高級車などでは木製の母材に本革を貼ったフードを上部に乗せ、正面にウッドパネル、下端にやはり革張りの化粧材を装着するなどのデコレーションを施した。1950年代まではおおむねこの構造と言ってよい。