有機薄膜太陽電池における不純物の影響－光吸収の見積りからの解析

摘要

有機薄膜太陽電池において、アクセプタ層に用いたC{sub}60の材料の純度を変えて素子特性の変化を調べた。 C{sub}60の純度が上がるにつれ、短絡電流と開放電圧、フィルファクターは増加した。 低純度のC{sub}60単層膜では導電性が低下しており、特性低下の原因となっている。 またドナー層である銅フタロシアニンと、C{sub}60をそれぞれ別々に励起して電流を調べたところ、純度の低いC{sub}60を使った素子では励起子の生成、拡散も阻害されていることが分かった。 素子中の各位置における光吸収を見積り、不純物が励起子の生成、拡散に及ぼす影響を検討した。