無茎性粘膜下子宮筋腫に対する子宮鏡下手術の工夫　一期的摘出法標準化の試み

摘要

子宮筋腫の中でも，過多月経，月経困難症などの愁訴をもたらし，不妊や不育の原因となる粘膜下子宮筋腫は，女性のQOLを著しく低下させる疾患である．近年の晩婚化,初産年齢の高齢化を背景に，粘膜下子宮筋腫を有する未婚未産の症例と遭遇する機会は増加しており，その治療に際して，爾後の妊李性の温存が要求されることも多くなってきた．したがって子宮を温存する子宮筋腫核出術，中でも低侵襲な子宮鏡下の摘出術の需要はますます高まってきていると言える．