文脈的行動科学に基づく 「アクセプタンス&コミットメント?セラピー(ACT)」に対する学習?実践?研究のすすめ方

摘要

本稿は，文脈的行動科学（Contextual Behavioral Science)に基づくアクセプタンス &コミットメント?セラピー（Acceptance and Commitment Therapy ： ACT)に対する学 習?実践?研究のすすめ方を概観することを目的としている。その構成は，1)ACTとは 何か，2) ACTに関する現時点におけるェビデンス，3) ACT実践のすすめ方，4) ACT研 究のすすめ方，5) ACTの学び方，となっている。また，ACTは，文脈的行動科学を進展 させるためのビークルにすぎない，という側面を持っている。そのため，将来的には，現 状のACTとはかなり外観の異なる構成や手続きになっている可能性もある。つまり，単 に開発された産物(つまり，ACT)が重要なのではなく，その開発プロセス（つまり，文脈的行動科学）がより重要なのである。