溶連菌感染症を反復した児から検出されたA群溶血連鎖球菌におけるemm型別とPFGEパターン解析

摘要

2006年6月から2008年12月までに，A群溶血連鎮球菌（GAS)感染症が疑われ，咽頭培養からGASが検出されることを2回以上認めた例をGAS反復感染例とし，それらの児から得られたGASについてT血清型とemm遺伝子型別，PFGE解析を実施して，その相同性を検討した.21名の小児で，43回のGAS感染症を確認した.2回感染が20名，3回感染が1名であった.3回感染の1名では2回目と3回目も比較したが，菌のemwi型およびPFGEパターンが一致した例は11名，一致しなかった例も11名であった.初回と2回目（1名は2回目と3回目）の感染の期間は一致例が29.1±17.1日，不一致例が2ほ.2±187.8日で有意差を認めた（p = 0.(X)13).初回感染後8週以内の再発例12名中一致倒は10例であり，8週以降では10名中1名であり，有意差を認めた（P-0.0028).