カニなどの穀を原料として生産するグルコサミンの工業的活動が本格化　－グルコサミンの摂取を続けることで関節炎に有効

摘要

食品添加物、栄養補助食品、飼料添加物、医薬品などの素材となる天然の代表的なアミノ糖の一種で、もともと人間やうし、うま、いぬなど動物の結合組織、軟骨に分布するグルコサミンの需要が拡大する情勢となってきた。グルコサミンの欧米における需要が増大していることに加えて、専業メーカーの甲陽ケミカル社（赫勲男社長、東京、文京区後楽2－1－11）が大阪外国語大学保健管理センターと広島大学医学部ほか医療機関と共同で、臨床試験を実施、その結果、難治療の変形性関節症に有効であるとする科学的裏付けが国内で初めて報告されたことなどが、その背景としてあげられる。この臨床試験の成果は、グルコサミンを栄養成分として摂取を続けることによって、加齢とともに、とくに女性に目立って多い関節炎の予防あるいは進行阻止になることを示唆するものといえる。 こうしたことからエビ、カニなど甲殻類の固い外皮を原料として生産するグルコサミンの工業的活動が、輸出を合わせて活発な様相をみせている。