農林水産物、食品の輸出をあぐる現状と課題

摘要

これまでも国産農林水産物や食品の輸出に向けては、いくつかの個別的な取組事例があったが、米国、欧州向けの取組が、散発的にみられたものの、全国的な十分な動きとなるには至っていなかった。しかしながら、最近、地理的にも近いアジア諸国が経済発展を遂げつつあり、総体として国民の所得水準が向上し、特に、相当な高所得層が生まれてきている。したがって、高品質でおいしい食品に対するニーズは相当高くなってきている。 　 一方で、各国において「日本食ブーム」がみられ、日本の食品、農林水産物が安全で健康的、しかもおいしいとの評価が高まってきており、今後の輸出増加の可能性はかなり高くなってきていると考えられる。