ギニアグラス新品種「ナツコマキ」のサツマイモネコブセンチュウとアレナリアネコブセンチュウに対する抑制効果

摘要

ギニグラス（Panicum maximum）は、九州地域における代表的な夏作牧草である。 従来品種「ナツカゼ」には、サツマイモネコブセンチーユウに対する抑制効果が圃場条件下で認められており（荒城ら，1991；佐野，1995）、線虫防除を目的とした栽培も行われている。 一方、1999年に農林登録された新品種「ナツコマキ」は、初期生育、収量性、踏圧抵抗性などに優れる有望な品種（松岡ら，2001）であるが、その線虫抑制効果については明らかにされていない。本研究では、「ナツコマキ」の栽培が2種ネコブセンチュウに及ぼす影響として、栽培土壌中における線虫密度の変化、および後作における線虫の増殖を、ポット条件下で調査し、新品種の線虫抑制効果を検討した。