食用植物中のニコチアナミン量と 冷蔵保存および調理による変化

摘要

食用植物79種，142部位のニコチアナミンを9-fluorenylmethoxycarbonyl chlorideを用レ、たフレカラム 誘導体化法による高速液体クロマトグラフィーで定量し た。さらに冷蔵保存および加熱調理した時の野菜中ニコ チアナミン含量の変化も調べた。その結果，ニコチアナ ミンカs136部位で検出され，このうち最も含量が高かつ たのはクロマメ種子（289.7mug新鮮重）で，キヌサャ 種子（232.1mug新鮮重）がそれに続いた。マメ科では 種子部に比べサャ部でニコチアナミン含量が著しく低か つた。またゥリ科ではクリカポチャ種子（149. 61m/g 新鮮重），シマカボチヤ種子（137.70mug新鮮重）で含 有量が高く，いずれもカボチヤであった。果物類ではホ ワイトサポテ種子（52.58//g/g新鮮重）でニコチアナミ ン含量が高かった。一方，4試料はニコチアナミンが検 出されなかった。3種の野菜を1週間冷蔵したところ， ニコチアナミン量はいずれの野菜も大きな変化はなかつ た。また野菜3種のニコチアナミン量の残存率を4通り の調理法で処理した結果，ィンゲンマメを茹で調理した 時に残存率が24.3%と最も低くなり，茹で調理ではいず れの野菜も含有量が大きく減少した。一方，電子レンジ による調理は86. 7%から103. 2%と残存率が高かつた。