性電解水と超高速振動の併用による ミツバの微生物制御

摘要

本研究では，ミツバに対する強酸性電解水と超高速振 動の併用処理あるいはアルコール処理による殺菌効果を調べた。電解水単独あるレゝは振動処理との併用による殺菌処理 をミツバの葉身に施しても，外観やクロロフィル含量に は影響を及ぼさなかった。電解水単独でも殺菌効果はみられたが，振動処理との併用（30秒間）で効果は高まつ た。併用の処理時間を5分間にしても，30秒間処理にお ける殺菌効果とほぼ同じであつた。80%エタノール溶液によるミツバ葉身の殺菌効果は， 電解水と振動処理の併用による効果とほぼ同じであったc ミツバの葉身と純水との懸濁液に50倍以上の電解水ある いは5倍以上のエタノールを加えると滅菌が可能であつたことから，電解水あるいはエタノールによって葉身を 滅菌できなかったのは，これらの殺菌剤が葉身内部の微 生物に直接的に接することができないためであることを 明らかにした。電解水処理は，殺菌効果があるばかりでなく，ミツバ 葉身を貯蔵した時の水分損失を減少させる効果を有する ことを明らかにした。