中小規模農場を元気にする自家AIのススメ

摘要

養豚産業の歴史のなかで、一番変化してきたのは人工授精（AI) 技術の一般化でしょう。AIの始まる前、一般農場で生産 を行う上では、繁殖用雌豚10頭に 対して交配用の雄豚1頭が必要で した。多頭飼養の農場でも、効率 的に雄豚を使う農場でも、母豚15 -20頭に対し、1頭の雄豚が必要 でした。ところがAIが普及し、さらに 希釈精液として購入できる精液が 流通してくると、自然交配（NS) よりもAIの方がはるかに多くな つてきました。海外では、生産さ れる豚の80-90%、日本でも70% ほどがAIによるものでしょう。そして、AIセンタ一からの購入 精液のみでAIを実施するという 中小規模農場も数が増えています。 現在は、自農場で飼う雄豚の役割 は発情確認のみという農場も珍しくないでしょう。