診断?治療(2)-治療について

摘要

救急外来では，まず毒へビ咬傷を疑った場合には入院 させて経過を見ることが極めて重要である.疼痛や腫脹 が強い，また出血傾向をきたしている場合には有毒へビ 咬傷の可能性があり，専門家に連絡のうえ指示を仰ぐ必 要がある. 局所応急処置については，切開，吸引，駆血などの有 効性は証明されていない. 抗毒素は，へビ毒に対する唯一の根本治療薬である が，ゥマ血清から作られた製剤であり，ァナフイラキ シ一や血清病などの副反応に注意する必要がある. 気道 確保機材や緊急薬剤を用意し，救急対応が可能な施設で 抗毒素を投与することが望ましい.ハブは現在沖縄?奄 美地方に限局して生息しているが，地球温暖化の影響で 今後本州での生息の可能性も否定できないため沖縄?奄 美以北の医師もその治療法について認識が必要である.