サーボプレスによる長物超ハイテン材のU曲げ加工

摘要

近年、長物U曲げ加工の典型であるシートレール関係の980MPa級ハイテン化が進行しており、最適なプレスシステムに関心が持たれている。現状の主流は、1,200～1,500tプレスによる順送加工であるが、今後は材料歩留まりの向上、精度の向上、材料強度のさらなる高ハイテン化、金型寿命の向上要求から使用プレス、加工工法の変革が求められると考える。このような中、経験的に加工速度とスプリングバック量には、プレス下死点近辺での決め押しが可能な加工速度となるスライドモーション（ナックルモーションなど）時にスプリングバック量は少なくなり、製品の形状凍結性が向上するとの認識は一般化している。さらにダイ内に設置されるノックアウトのカウンターカもスプリングバック量に影響を与えているといわれている。以上の背景より、加工速度を任意設定可能で、定量化できるサーボプレスを使用し、加工速度の変速を含むスライド動作パターン、加工荷重、カウンター力とスプリングバック角度との関係について比較検証したので紹介する。