誘電泳動により作製したTiO_2ナノチューブ電界効果トランジスタの電気伝導

摘要

我々はそのような中で，春日らが報告した水熱合成法により作製されたTNTに着目している．このTNT は陽極酸化法やゾルーゲル法によって作製されたTNTに比べサイズが小さいため（直径＝8.4nm，長さ＝数百nm），非常に高い比表面積（＝250m~2／g）を有していることが特徴であり，表面反応を利用したデバイスの性能の向上に大きく貢献することができると考えられる．しかし，そのサイズの小ささゆえバンドル状態を形成しやすく，マニュピレーションが困難であるため，合成や構造評価についての報告は数多くあるが，TNTの電気伝導についての研究はほとhどないのが現状である．電気伝導の支配因子を明らかにし，その制御が可能になれば，光触媒，色素増感太陽電池，ケミカルセンサの特性を向上させることが期待できる．よって，本研究ではTNTの電気伝導特性を明らかにすることを目的として，誘電泳動を用いてTNTをチャネルとした電界効果トランジスタ（FET）を作製しその電気特性の解析を行らた．